藤崎 了一 個展『Geometric Nodes』
▼オープニングレセプション
10月26日(土)17:00〜18:00
■会 期
2024年10月26日(土)~ 11月23日(土・祝)
水曜日〜土曜日 13:00〜18:00(日・月・火・祝 休廊)
※下記日時は臨時オープンいたします
11/5・11/6 [Art Week Tokyo VIP DAY] :11:00-18:00
11/23 [土・祝] :13:00-18:00
※Art Week Tokyo 一般会期:
11/7-11/10 [Art Week Tokyo VIP DAY] :10:00-18:00
■会 場
KANA KAWANISHI GALLERY
〒135-0021 東京都江東区白河4-7-6
※ギャラリー前に車をお停めいただけます
■主 催
カナカワニシアートオフィス合同会社
Meltism C #422023 | styrofoam, resin, urethane coating | 810 × 840 × 350 mm | © Ryoichi Fujisaki, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY | Scan Ground Floor #14-Ⅲ2023 | PVC sheet, wood panel, pigment | 1300 × 2600 × 30 mm | © Ryoichi Fujisaki, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY |
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KANA KAWANISHI GALLERYは、2024年10月26日(土)より藤崎了一個展『Geometric Nodes』を開催いたします。
藤崎了一は、「素材」への深い知識と好奇心に「身体性」を掛け合わせ「現象」という要素を絡めさせることで、慣れ親しんできた素材を既知のものから一気に飛躍させた表現へと昇華させる作品を、様々なシリーズを通し展開してきました。KANA KAWANISHI GALLERYで4年振りとなる本展では、〈Scan〉と〈Meltism〉の2シリーズを中心に構成いたします。
本展タイトルには、幾何学的という意味の「Geometric」と、「結び目」や「ネットワークにおける接続ポイント」などの他、結節点(数学における「曲線の交わる点」)、波節(物理学における「振動体の静止点」)、交点(天文学における「公転運動を行う天体の軌道が基準面と交わる二つの点」)、節(植物学における「茎の枝や葉の生じる所」)などの意味も持つ「Node」という言葉が冠されています。
幾何学とは「人間が知覚できる空間内の物体や諸現象の観察を通してそこから得られた図形の性質を研究する必要性から起った学問」すなわち図形の性質を研究する学問を指しますが、藤崎は自身の身体性を媒介に、アート領域からそれらに迫ります。
デビュー当時から一貫して思考よりも身体的直感に重きをおきながら制作してきた藤崎ですが、知的労働が加速度的にAI(人工知能)に代替されてゆく現代においてその作品は、より高い純度で人間が為せる営みを抽出させているとも言えるのかも知れません。自然が導き出す美しい造形にさらに有機的で瞬間的な身体性が掛け合わされてつくりだされる藤崎了一の表現の最新形を、是非お見逃しなくご高覧ください。
Scan Wood Board #362024 | PVC sheet, wood panel, pigment | 680 × 520 × 40 mm | © Ryoichi Fujisaki, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY | Scan Wood Board #36 (detail)2024 | PVC sheet, wood panel, pigment | 680 × 520 × 40 mm | © Ryoichi Fujisaki, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY |
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Meltism C #222022 | styrofoam, resin, urethane coating | 405 × 440 × 230 mm | © Ryoichi Fujisaki courtesy KANA KAWANISHI GALLERY | Meltism C #482023 | styrofoam, resin, urethane coating | 675 × 330 × 175 mm | © Ryoichi Fujisaki courtesy KANA KAWANISHI GALLERY |
Meltism C #492023 | styrofoam, resin, urethane coating | 520 × 420 × 310 mm | © Ryoichi Fujisaki courtesy KANA KAWANISHI GALLERY |
アーティストステートメント
自然に対峙した時に感じる、空間的な拡がりをともなう不思議な感覚を彫刻で表現出来ないか。
様々な形が見えているのにも関わらず、ひとつの心象として受け止めている感覚。有機的なフォルムが偶然性の中で浮かび上がる造形によって、複雑な形からシンプルな見え方、シンプルなのにいろんな要素が詰まっているような感覚、相反するものが同居しながらモノの見え方としてはシンプルになる、引き込まれる体験を呼び起こしたい。
柔らかく自由な局面や、直線が作れ、柔らかくありながら形状を保つことができる素材を使うことで、身体の動きから直接形を作りだしている。統一した形へのイメージを持たないそれぞれの面が、繰り返される動きによって「偶然に」組み合わされ、ひとつの形に統合される。統一した形を持たないのにも関わらず、統合された形は意図を持っているように感じる。
藤崎了一
アーティストプロフィール
藤崎 了一(ふじさき・りょういち)
主な個展に『INFLECTION POINT』(2023年、三越コンテンポラリーギャラリー、東京)、『CRUSH』(2023年、コートヤードHIROOガロウ、東京)、『Sculptural Field』(2022年、MARUEIDO JAPAN、東京)、『metaball』(2020年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、『colored oil』(2020年、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY、東京)、『TELLUS』(2018年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、2016年『Material Phenomenon』(2016年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)など。
グループ展に『quinque』(2023年、MARUEIDO JAPAN、東京)、『素材ーその形と心The Material―Its Form and Spirit in ISETAN SHINJUKU』(2022年、新宿伊勢丹、東京)、『規則と帰属』(2017年、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY、東京)、『contact』(2015年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、『記録と記憶』(2015年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)など。
2020年、「sanwacompany Art Award / Art in The House 2020」にてファイナリストに選出。