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藤崎了一個展『metaball』
■会 場
■会 期
■開 廊
KANA KAWANISHI GALLERY
〒135-0021 東京都江東区白河4-7-6
2020年7月25日(土)~ 2020年9月12日(土)
水曜〜土曜:13:00〜19:00(日・月・火・祝 休廊)
※夏季休廊:8月12日(水)〜15日(土)
2020 | video | ©︎ Ryoichi Fujisaki, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY
2020 | video | ©︎ Ryoichi Fujisaki, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY
from the series metaball
2020 | video | ©︎ Ryoichi Fujisaki, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY
KANA KAWANISHI GALLERYは、2020年7月25日(土)より藤崎了一個展『metaball』を開催いたします。本展では、藤崎が2015年より取り組んできた映像作品 〈metaball〉 の新作を発表し、ギャラリー空間を構成いたします。
藤崎了一は、「素材」への深い知識と好奇心に「身体性」を掛け合わせ、「現象」という要素を絡めさせることで、身近に慣れ親しんできた素材を既知のものから一気に飛躍させた表現へと昇華させる作品を、様々なシリーズを通し展開してきました。
映像作品 〈metaball〉 は、アーティストの身の回りにある様々な液体が物理的に干渉し合う様子を、映像としてマクロ撮影したものです。シリーズ名に冠されている「メタボール」は、複数のオブジェクト同士が接近し融合し、1つのオブジェクトとなる過程を描くn次元の有機的なオブジェクトを表すコンピュータグラフィックス用語ですが、正にこの言葉の示すように、身近な素材である液体同士が接近や融合を繰り返す様相は、有機的なうごめきにも感じられます。
また、本展で初めて公開される新作 《Metaball_Plasma Membrane》 (2020年)は、「細胞膜(プラスマメンブレン)」がタイトルに起用されています。生物の細胞の内外を隔てる生体膜である細胞膜は、イオンや有機化合物に対する「選択的透過性」によって細胞や細胞小器官への物質の出入りを制御する役割を担っていますが、ひたすらに無心で素材と対峙する藤崎は、自分自身を半透膜へと転換させ、素材の呈する現象を介して自身の身体を表象化しているのかも知れません。
尚、同じ会期で、西麻布のKANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYでは、写真作品 〈colored oil〉の個展も開催いたします。真摯にシリーズを進化させながら、作品の強度を高め続ける藤崎了一の表現に、是非ご期待ください。
from the series metaball
2020 | video | ©︎ Ryoichi Fujisaki, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY
アーティストステートメント
自然の中には、人間の手を離れた造形美が見て取れる。
それを自身の身体に溶け込ませることは可能なのか?
瞑想をするように、
ただただ作品と向き合うことで、
いつしか身体と物が混ざり合い、
作為的に作ることのできないカタチが自身の前に立ち上がる。
それは、制作という自身における自然な行為が
身体のカタチとして現れたのではないだろうか。
藤崎了一
アーティストプロフィール
藤崎了一(ふじさき・りょういち)
1975年大阪府出身。京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。
主な個展に『TELLUS』(2018年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、『Meltism』(2018年、MARUEIDO JAPAN、東京)、『colored oil』(2017年、SEZON ART GALLERY、東京)、2016年『Material Phenomenon』(2016年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、『Vector of Energy | Gallerist's Eye #2』(2016年、the three konohana、大阪)など。
グループ展に『規則と帰属』(2017年、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY、東京)、『contact』(2015年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、『記録と記憶』(2015年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)など。
2020年、「sanwacompany Art Award / Art in The House 2020」にてファイナリストに選出。