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片桐飛鳥 個展

『光と今—Photon Superposition』

 

 

▼クロージング・パーティー

2019年2月23日(土)18:30-20:00頃

*どなたさまもご自由にお立ち寄りください

■会 場  

KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY

〒106-0031 東京都港区西麻布2-7-5 ハウス西麻布 5F

TEL 03-5843-9128

 

■会 期               

2019年 1月19日(土)~  2019年2月 23日(土)

火〜金 13:00-20:00|土 12:00-19:00

(日・月・祝休廊)

▼​トークイベント

1月19日(土)17:00-18:30

小林美香氏(写真研究者/東京国立近代美術館 客員研究員) × 片桐飛鳥(アーティスト)

2月23日(土)17:00-18:30

石田哲朗氏(東京都写真美術館 学芸員) × 片桐飛鳥(アーティスト)

21_34 #354

2014 | type c print | 21 × 34 inches

© Asuka Katagiri, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYは、2019年1月19日(土)より片桐飛鳥個展『光と今—Photon Superposition』を開催いたします。


片桐はこれまで一貫して「光」をテーマに写真作品を制作してきました。ライフワークとして現在も取り組む〈Light Navigation〉シリーズでは、宇宙から届いた太陽光をそのままフィルムに捉えた写真作品を制作し、本展ではじめて個展形式にて発表される〈21_34〉シリーズもまた、2009年から継続する「光」を被写体とした写真作品です。

〈21_34〉シリーズは、夜空に打ち上がげられる「花火」の光を捉えた写真作品です。夜空一面に広がる人工的でありながら刹那的な光は、はじまりと終わりを持つ命のようでもあります。その光を、片桐は集中力を研ぎ澄ました静寂な瞑想状態で、カメラを手で持ち、時間の流れに逆らうかのように、人間の眼には捉えることのできない光の痕跡として記録していきます。

また片桐はフィボナッチ数列* に含まれる「21、34」の数字に着目し、本作を「21インチ×34インチ」という寸法の印画紙にプリントしています。花びらや果実などの自然界の現象に数多く出現するフィボナッチ数の値を借りながら、人為的なふるまいと自然法則との重ね合わせの状態を視覚化させているとも言えるでしょう。

光を追い続けた片桐が、これまでの表現からさらに踏み込んだ新シリーズ〈21_34〉を、10年越しにていよいよ個展形式に発表するこのたびの貴重な機会を、是非ともお見逃しなくご高覧いただけますと幸甚です。

* フィボナッチ数(フィボナッチすう、英: Fibonacci number)は、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチにちなんで名付けられた数。0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987, 1597, 2584, 4181, 6765, 10946, …と続く。最初の二項は 0, 1 であり、以後どの項もその直前の2つの項の和となっている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/フィボナッチ数

“21_34 #590”

“21_34 #590”

2017 | type c print | 21 × 34 inches | © Asuka Katagiri, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

“21_34 #399”

“21_34 #399”

2015 | type c print | 21 × 34 inches | © Asuka Katagiri, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

“21_34 #481”

“21_34 #481”

2016 | type c print | 21 × 34 inches | © Asuka Katagiri, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

アーティスト・ステートメント

光は量子である。

 

光の経路は全ての可能性が重なり合ったものである。

光の経路を途中で確かめると可能性が収束し量子的重ね合わせが崩壊する。*

 

私は機械を使い半ば自動的に光子を重ね合わせる。

その結果、

見えなかったものを、

光子の経路を確かめることなく、

見ることになる。

 

光を眺め、

宇宙の始まりと現在を、

いまここに重ね合わせる。**

 

表層は消え、法則が現れる。

感情と記憶の嵐は消滅し、時間が消える。

 

光を観ることは、

物質の振る舞いを決定すること。

物質へ情報を移すこと。


片桐飛鳥

* 量子的重ね合わせ =〈Quantum superposition〉

** 光の持つ情報(エネルギー)を重ね合わせ画を形成することから。

アーティスト・プロフィール

片桐 飛鳥(かたぎり・あすか)

1971年、東京生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。流行通信社を経て、1996年より独立。光をそのままにフィルムで撮影した〈Light Navigation〉シリーズなどで知られる。主な個展に『Multiverse』(KANA KAWANISHI GALLERY/東京/2016年)、『Light Navigation』(TAI Gallery/サンタフェ、アメリカ/2011年)、『Light Navigation』(P.G.I/東京/2005年)、『kuon+』(P.G.I/東京/2003年)など。グループ展に『セカンド・ネイチャー』(21_21 DESIGN SIGHT/東京/2008年)、『光と影-はじめに、ひかりが、あった』(東京都写真美術館/東京/2005年)など。2007年、作品集『Light Navigation』を刊行(ADP)。パブリックコレクションにサンフランシスコ近代美術館、ニューメキシコアーツなど。

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